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特定優良賃貸住宅及び住宅金融公庫融資物件については、賃貸条件について法令による規制がされており、退去時に自然損耗に関する修復費用を借主に請求することは、これらの法令に違反します。
1、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律及び同施行規則による規制
(1)特定優良賃貸住宅(略称「特優賃」)とは? 世帯人員が3〜5人の標準的な中堅層に対し、これらの世帯が必要とする優良な賃貸住宅を供給するため、国又は地方公共団体が、民間の土地所有者による賃貸住宅の供給について、建設に対する助成、家賃の減額に対する助成等を行い、また、建設された住宅が公的賃貸住宅として適正かつ安定的に管理されるよう必要な措置を講ずるもの。
(2)法令による規制
(1)規則第13条:
賃貸住宅を賃貸する者(以下「賃貸人」という。)は、毎月その月分の家賃を受領すること及び家賃の3月分を超えない額の敷金を受領することを除くほか、賃貸人から権利金、謝金等の金品を受領し、その他賃借人の不当な負担となることを賃貸の条件としてはならない。
退去時のリフォーム費用の請求は、上記「賃借人の不当な負担」にあたるものとして問題となります。そして、たとえ契約書において原状回復費用を借主負担と定めていても、物件が、契約により定められた使用方法に従い、かつ、社会通念上通常の使用方法により使用されていればそうなったであろう状態であれば、使用開始当時の状態より悪くなっていたとしても、そのまま貸主に返還すればよいと解すべきとされています。
(2)改善命令
都道府県知事は、借主の不当な負担となることを賃貸の条件としている場合には家主に対して改善命令を発することができ、命令不遵守の場合には、知事は事業計画の認定取消をすることができ、また30万円以下の罰金という刑罰も定められています。
2、住宅金融公庫法施行規則
住宅金融公庫による融資物件の場合も、法施行規則第10条第1項において「賃貸人は、毎月その月又は翌月分の家賃を受領すること及び家賃の三月分を超えない額の敷金を受領することを除くほか、賃借人から権利金、謝金等の金品を受領し、その他賃借人の不当な負担となることを賃貸の条件としてはならない」との賃貸条件の制限が規定されており、この制限に違反した場合には30万円以下の罰金という刑罰が定められています。
また、上記施行規則に反する賃貸条件を定めた契約を締結した場合、その契約は無効であると判断する裁判例もあります(京都地判H9.6.10)。
【一斉説明会資料】から
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